市民と野党をつなぐ三田の会ー虹の会さんだ

市民の力で、野党共闘を実現しよう。

この国の民主主義はカタチだけでいいのか

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 映画「新聞記者」を見てきました。この映画はウソとごまかしで権力を維持する安倍政権を意識したものですが、その裏側で政権を守るために国民を欺く情報操作が「内閣情報調査室」という政府組織で行われています。実在の組織である「内閣情報調査室=内調」は各省庁から出向してくる官僚の集合体ですが、総理直轄のベールに包まれた組織です。業務の一部には政権に批判的な野党やメディアや団体、民間人までもマークしてスキャンダルを捏造しメディアにリークして、相手側を潰すことをこの組織で行っています。資金も組織力あり、暗に権力側の圧力を匂わせて批判勢力を窮地に追いやる手口は、陰湿で恐怖感を抱かせるに充分です。手段を選ばない卑劣な安倍政権の実体とダブってリアリティがあります。

【ストーリー】

〈主要キャスト〉

東都新聞   ●吉岡エリカ:シム・ウンギョン   ●陣野和正(エリカの上司):北村有起哉

内閣情報調査室   ●杉原拓海 :松坂桃李   ●多田智也(杉原の上司) :田中哲司
内閣府職員          ●神崎俊尚:高橋和也

その他   ●杉原奈津美(杉原拓海の妻) :本田翼

 東都新聞記者・吉岡はチーフの陣野から差出人不明の大量のFAXを渡されます。FAXは大学新設計画に関する極秘情報です。FAXの1枚目はサングラスをした羊※のイラストが書かれていますが、サングラスの羊にはこの大学新設の本当の目的が軍事転用の生物科学兵器の研究にあることが暗示されています。この匿名FAXの主は内閣府職員の神崎です。神崎は大学新設の責任者ですが、軍事研究という裏の目的を持つこの大学プロジェクトは阻止しようと苦悩します。その神崎の行動を危険視した「内調」は彼を徹底的にマークし、圧力をかけます。

 内閣情報調査室官僚・杉原も葛藤していました。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会します。その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまいます。神崎の新聞社へのFAX送信は、権力の国民を騙し裏切る企みを告発するものですが、その代償は自ら命を絶つことでした。「内調」という権力の闇の存在が神崎の死に大きく関わっていました。自殺する前に神崎は電話で杉原に伝えます。「俺たち、一体何を守って来たんだろうな・・・・」

 ストーリーの背景には安倍のお友だちの加計学園の国家戦略特区認定の不正と、教育勅語を是とする国家主義森友学園への不正な国有地払い下げ、それに絡む公文書改ざんに反対した財務省職員の自殺があります。

ダグウェイ羊事件(Dugway sheep incident)あるいはスカルバレーの羊殺し(Skull Valley sheep kill)とは、1968年に起こった羊の大量死事件。当時、現場から程近いアメリカ陸軍の実験施設「ダグウェイ性能試験場」では化学兵器および生物兵器に関する実験が行われており、事件との関連が指摘されました。

  一方、主人公の新聞記者・吉岡は父親の自殺の真実を知るために父親と同じ新聞記者になります。父親は当時の首相に銀行が不正融資を行っていた事実をを暴いたのですが誤報とされ、自殺に追い込まれます。吉岡は父親は簡単に自殺する人じゃない、この死の裏には何か秘密があると思い、調べ始めます。調べる内に「内調」という政府組織の存在にたどり着きます。父親の死が「内調」と深く関係していると・・・。

 真実に迫ろうともがく若き新聞記者 。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚。吉岡の父の死も内調絡み、神崎の死も内調の仕業。権力の執拗なまでの圧力が二人の自殺の全てですが、いま杉原も家族(妻と我が子の誕生)の幸福な生活と地位の保障の見返りに上司の多田に、政権の不正を暴くことを止めるよう脅されます。

 権力の「闇」はどこまでも深く淀み、楯突く者には容赦はしないという最後通牒に杉原は打ちのめされます。杉原は死を覚悟したかのように意識朦朧の中で歩き続けます。一方、吉岡は父を死に追いやったのが「内調」と知り、とっさに杉原の死を予感します。吉岡は永田町を目指します。吉岡は交通量の多い交差点の向こうに杉原の姿を見つけます。杉原も吉岡の存在に気付きます。杉原の声にならない口だけが同じ言葉を繰り返しています。自分は負けた(権力)、「ごめん」と言っているのか…。彼は交差点に身を投げて自殺するのか…。映画はここで終わります。

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 映画の中で「内調」の多田が言います。愚かなパンとサーカスの国民を見くびる台詞があります。民主主義など国民は分かりはしない。「この国の民主主義はカタチだけでいい」と。だから民主主義破壊者(憲法破壊者でもある)の安倍政権が今も続き、支持されて(その支持は消極的支持で変わらないないから、現状のままでいいという気持ちなのだろうか)いる理由がそこにあるのでしょうか。それでいいのでしょうか。

この国の民主主義はカタチだけでいい・・・・

 

 

 映画の中で、望月記者や前川元文部次官が実名で登場します。内調や安倍政権の露骨なメディアへの圧力が卑劣な方法で日常的に行われていることを、実体験に基づいて語っています。下記にリンクしておきます。3回に分けて動画があります。

 

www.huffingtonpost.jp

 映画の主題ではないのですが、げすな安倍の御用記者TBSの山口敬之のレイプ事件も描かれています。安倍政権の卑劣さを語る上では、メディア操作で女性を社会的制裁(彼女の不利になるように野党絡みのハニートラップ事件を捏造し、週刊誌にニセ情報をリーク、内調が関与か)で貶める見過ごせない事件です。事件の被害者・詩織さんが自らカメラの前に顔をさらして訴える覚悟は、この国のレイプ犯罪に対する後進性(刑法の性犯罪規定が著しく被害者に不利、セカンドレイプにあたる)があります。山口は語るに落ちる人物ですが、政権ベッタリの山口の犯罪・逮捕のもみ消しに権力側が手を貸しています。

現在、山口は詩織さんに対して名誉毀損などを理由に1億2000万円の反訴を提起しており、詩織さんに被害を訴え続けられ、ジャーナリストとしての社会的生命を断たれたことなどで1億円の営業損害を受けたと主張してます。注目すべきはテレビ番組出演などの営業収入1400万円ほどに加え、顧問料が2社で約750万円。そのうちの1社が、NKB(菅官房長官のお友達企業)の子会社ですが、2社の顧問料だけでサラリーマンの平均年収を凌駕するほどになっています。

内調のトップは警察官僚上がりの北村滋です。総理と一番頻繁に会っている人物と言われています。2012年の安倍政権以来その地位にあります。

絶大な権限を持つ内閣官房の官僚たち

 ホームページでは内閣官房は、内閣の補助機関であるとともに、内閣の首長たる内閣総理大臣を直接に補佐・支援する機関らしい。具体的には、内閣の庶務、内閣の重要政策の企画立案・総合調整、情報の収集調査などを担っていますと。これでは実態がわからない。畢竟、安倍政権に忖度し、従順に従うものにはアメを、異を唱えるものにはムチを。安倍首相の取り巻き官僚が菅官房長官のもと、日々、自身の保身のために蠢く組織というのが中身です。首相を支える官僚達の権限は絶大で、メディアを始め行政、教育などさまざまな分野に自由にものが言えない空気を作り出しています。映画の「内調」はその典型。でっち上げの情報を流されて、ネトウヨ自民党のネットサポーターの執拗な非難と中傷に晒されてしまいます。

 安倍政権は民主主義の選挙制度から生まれたファシズム政権です。選挙ごとに巧みな争点すり替えと大量の広告、メディアへの圧力で多数を獲得するやり方は、長期政権になってより露骨になっています。このまま安倍政権がカタチだけの民主主義を隠れ蓑に存続していいのでしょうか。投票にぜひ足を運んでください!

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●虹の会さんだニュースvol.23  vol.24(ダウンロードできます)

 参院選兵庫県三田市市長選挙が21日投票で行われます。ぜひ、投票しましょう。

 ◇安倍政権の6年半で日本の民主主義は見せかけだけのものに変質してしまいました。三権分立ではなく行政(官邸主導政治)が、立法(国会)も司法(裁判所・警察)も圧力をかけ官邸の指示に従わせる政治になっています。当然ながらメディアへも圧力がかかり、権力側に不利な情報に接する機会を奪われ、国民は安倍政権の暴走政治にもかかわらず半数近くが支持を与えています。事実を知りましょう、これまで安倍政権がやってきた民主主義破壊の事実を。

 安倍政権の目指すものは、憲法改正国民主権ではなく、安倍主権つまり権力に従わせることです。そのために戦争ができる自衛隊がまず必要なのです。血を流すのは安倍では無く、若い自衛隊員です。本当に自由や権利が奪われる社会でいいのですか。

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 ◇三田市市長選挙の争点は1つです。三田市民病院の存続か統廃合かです。市民の命を守る拠点を現・森市長は「赤字」という採算性のみで統廃合を進めようとしています。公立病院を採算性の視点のみで、その存続を議論するのは暴論です。赤字だからという森市長の統廃合論はすでに根拠を失っています。市民病院は黒字です、頑張っています。要は国や県の方針に沿った医療費削減にのっかているだけで、市民の声など眼中になく森市長に追随しています。自治のあり得べき姿は三田市民のことを第一に考える姿勢です。

 一方、長谷川よしき候補の主張は明白です。市民のための市民病院の存続。公立病院の経営形態で市民病院を守る立場です。少子高齢化は避けられない中で、拠点病院をなくし、済生会兵庫病院と統合することはその流れに逆行するものです。安倍政治の国民の意思に反した政策が、この三田市でも行われてようとしています。三田市のことは三田市民で決める。国や県の住民無視の政策には手を貸さない。きっぱりと統廃合反対の意思を示しましょう。

 以下に森市長が子ども医療費無料で受診する市民にむかって「モラルハザード」と明らかに批難する内容の記事があります。無料の有償化での予算の削減率を自慢していますが、森市長の考えは一貫して、ムダに医者にかかっているというもので一方的です。早めに受診すれば疾病も予防でき、リスクも減る。所得制限をすればプライバシーを明かすことになり受診することを控えることもある。だから一律の意味がある。少子化の中で子育ては三田市の重要施策のはずです。市長の考えは本音のところで真逆です。これでは安心の子育て、ひいては市民の命もチープな引き算で市民病院存続が判断されることになります。どの地域、どの年代も漏れることなく、地域全体に医療のセーフティネットを構築すべきです。少子高齢化は待ったなしです。みなさんどう思われますか。

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